GfKジャパンは先頃、2015年上半期(1~6月)における「主要ゴルフ用品の小売市場動向」を発表した。
これによれば、今年前半の小売販売額は665億円(前年比4%減)で、昨年同時期(696億円)に比べて31億円のマイナスだった(図1参照)。その理由を同社の大槻琢也アシスタントマネージャーは、
「ボール、用品類は好調でしたが、市場規模の6割を占めるクラブが春商戦でのヒット商品不足により、前年比8%減(446億円→409億円)になったことが原因です」
クラブ売上の26%を占めるドライバーが10%減、16%を占めるFWが13%減、23%を占めるアイアンセットが11%減と、軒並み二桁ダウンに苦しんでいる。ただし、初心者向けなど廉価版の「セット物」は21%増と唯一のプラス成長を遂げた(図2参照)。クラブ市場における構成比は3%と小さいが、
「最近は男性向けの需要が高まっています。今年上半期の男性向け『セット物』の販売構成比は46%で、女性向けを4ポイント上回った。これまでの女性向けエントリーモデルという位置づけが変わってきた。男女共セットの平均価格は5万円台ですが、7万~8万円台でも品質・デザインが良ければ売れるでしょう」
実際、クラブセットのラインアップは年々拡充し、15年上半期に販売実績のあったモデル数は前年同期から17%増加しているという。
また、用品類の5割を占めるゴルフシューズでは、ダイヤル式の販売が増加したことで、金額規模の拡大につながったという。
「今年上半期は数量ベースで前年比7%減でしたが、金額ベースでは4%増(56億円→58億円)でした。これは、平均価格がシューレース式の約1.7倍と高いダイヤル式の販売が増加したことが要因です」
ちなみに、この上半期のダイヤル式シューズの数量構成比は昨年通期の45%(シューレス式54%)から17ポイント拡大して62%(シューレス式は37%)を占めるまでの人気ぶりだ(図3参照)。
今回の調査では、「セット物」やシューズ市場における新たな動きが見て取れた。専門店が戦略を練る際の参考にしてほしい。
記事提供:GEW ゴルフ用品界社
記事本文はこちら